チェルニー100のやさしいレクリエーションNo.1~10 ピアノ教室CATピアノねこだよりのブログ
趣味でピアノを習う日本の子供たち。
ピアノ教室に通って来ている日本の子供たちの多くは、ピアノを弾くことを趣味にしたいと思っていると思います。
弾いてみたい曲はあるけれど、小さなお子さんの場合、すぐその曲を練習することは難しい。
まず音楽に触れ音楽を聴く力を育てながら、音、リズムなど楽譜について学ぶことが必要です。
なので、いきなり好きな曲ではなくピアノ教本を、少しレッスンが進むとピアノ練習曲と他の曲集というように教材としての楽譜を用いることが一般的だと思います。
さて、チェルニー100のやさしいレクリエーション、今回は1~10番です。
チェルニー100のやさしいレクリエーション1〜10番 by pianonekodayori
チェルニーはピアノ練習曲を多く作曲しました。
チェルニーのもとには、職業音楽家を目指す弟子が学びに来ており、後世に名を残す音楽家が集っていたことが知られています。
しかし、この100のやさしいレクリエーションを見ると、職業音楽家を目指す方向ではなく、趣味でピアノを習いたい人に向けた曲集では?と思えるのです。
そして好きな曲を練習する前に、まず練習曲を弾きましょうと語っているように思えます。
1番は、きらきら星によく似た曲。9番まで練習曲のような曲が続きます。
2番は「山のぼり」(means mountain climbing) という題で、日本の出版社が色々な作曲家の作品をまとめた曲集で掲載されているのを知っています。
そして10番目が、きらきら星。
これは、多分間違いなく、モーツァルトの「ああ、お母様。あなたに申しましょう。」による12の変奏曲 K265 の影響だと思います。
練習曲を弾いて、モーツァルトを弾きましょうと、チェルニーが言っているように思えます。
さて、日本ではモーツァルトのK265を「きらきら星変奏曲」と呼んでいます。
モーツァルトの変奏曲k265のテーマは、もともとフランスの歌でした。
この曲が当時、ヨーロッパで大流行して、イギリスに伝わります。
その時、替え歌が作られました。それが
「Twinkle twinkle little stars」だそうです。
日本でk265を「きらきら星変奏曲」と呼んでいるのは、このイギリスの替え歌が由来なのですね。
日本の子ども用のピアノ曲集では、きらきら星(Twinkle twinkle little stars)が掲載されてないものは、ないほどです。
幼稚園でも歌うでしょうし、鍵盤ハーモニカで弾くことも習うでしょう。もしかすると、もともと日本で作曲されたと思っている子もいるかもと感じるほど、有名な子どもの歌です。
Twinkle twinkle little stars が日本で広まった経緯は、研究されている所がありますので、そちらをご参照下さい。
みんなが知っている曲だから、子ども用のピアノ曲集に掲載されていると思います。
ところで私がよくレッスンで使っている日本の子ども用のピアノ曲集には、きらきら星変奏曲のテーマが載っています。
モーツァルトのK265のテーマと同じで、ただし装飾音符を抜いた形になっています。
これはチェルニーの影響かな?と思います。
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